バイクも旧車を所有していらっしゃる数度(すうど)さん、クルマも空冷VWに惚れこみT−3NBをチョイスしました。長く乗りたいと、先ずはボディーを徹底的に修復した一台です。ベース車はインテリアにカスタムシートなど80'sテイストのカスタムが施されておりましたが、今回のレストアを機にオリジナルに仕立て直しました。拘り抜いた作業内容をじっくりとご覧下さい。

SUUDO's 1967 Type III Notchback
当店で在庫しておりましたタイプ3ノッチバックをベースにオリジナルを重視したフルレストアを行うことになりました。
ベース車のコンディションは事故歴もなくグッドコンディションでしたが、レストアにあたりやるべき箇所もあります。
 
 
 
 
 
 
シートは1980年代の流行ったプロカーシートが装着されていました。これはオリジナルに戻します。
ボディワークの開始です。各ボディパネルを取り外し、ペイントを剥がしていきます。
年ダー内側のボディコンディションもGoodです。事故歴のないストレートボディです。
 
ドア下側に腐りを発見!水の溜まりやすいところですので、致し方ありませんが。今回のレストアでしっかりと直していきます。
ボディ右側のフェンダー内も上々のコンディションです。
フェンダーの塗装を剥がしました。修復歴もなくグッドコンディションです。
サンルーフも取り外しました。
ルーフセクションの剥離です。ボディ全てを一気に剥離せず、セクションごとに処理を行いながら剥離していきます。
ウィンドウ回りも腐りもなく良いコンディションです。
心配されたサンルーフ回りの水回りも問題ありませんでした。サンルーフの水抜けが詰まっていると腐りの原因となりますので、注意したいポイントです。
 
 
 
リアフェンダーも取り外しました。
 
 
 
ルーフの下地処理が完了しました。
 
 
 
 
 
 
 
フロントフードの先端部分に腐りを発見しましたので、切開して補修することにしました。外側だけパテ盛りをしてきれいに見せかけることも出来ますが、それではレストアの意味がありません。ボディの内側から錆をシャットアウトすることが大切です。
切開したボディセクション。裏側はサビがびっしり。
 

新しいシートメタルを溶接していきます。

 

もちろん裏側もきれいに仕上げていきます。
きれいになりましたね!
薄くパテを塗ってボディパネルを修正しながら、下地処理を完了していきます。
リアフェンダー内側、トーションバー付近のボディに腐食を発見! タイヤの跳ね石、雨風などにさらされているこの箇所は痛みが進行しやすい箇所ですので、しっかりと修復していきます。
腐った箇所を切開して、新しく製作したボディセクションを溶接していきます。
修復後に雨などの侵入がないよう、慎重に作業を進めていきます。
 
各ボディパネルの塗装を剥離していきます。
 
 
 
補修が必要なボディパネルはキッチリと溶接機でリペアしていきます。パテだけで隠すようなことは絶対にしません。
 
 
 
サフェーサーが吹き付けられ、下地処理が終了しました。
 
 
 
下地処理の後はペイントです。今回はブラックです。ブラックは下地処理の善し悪しで仕上がりが決まってしまうと言っても過言ではありません。
サンルーフのシールも新品に交換し、すっきり。
ゴム類も全てNEW。
配線類も全て引き直しました。
 
 
 
 
 
 
 
どうです? ボディの内側、普段はドアパネルで隠れている箇所もきれいになりました。
シートクッション、カバーの張り替え作業を進めていきます。
 
 
クッションはWolfsburg Westのホースヘアを使用しますが、タイプ3用はありません。ちょっとしたモディファイを加えてタイプ3のシートにフィットさせました。
 
どうです?いいですねー。
 
 
 
完成です!
ホイールも純正に戻しました。
ステアリングもオリジナルに戻しました。
 
 
トランクルームにはCDチェンジャーを配置しました。
 
 
ブラックとレッドのインテリアのコンビネーションが最高ですね。
数度さん、大事に末永くタイプ3をエンジョイしてください!